うさぎの蝶番

※個人の感想です

SKE48楽曲を中心とした、好きな秋元康氏作詞曲:01

記事タイトル のリズムを整えるために似たような意味の言葉から『楽曲』を選んだものの、そもそも楽曲とは具体的には何ぞやと思いまして、文脈に沿った正しい使い方の確認も兼ねてグーグル先生に聞いてみました。すると、『音楽の曲のこと。声楽曲・器楽曲・管弦楽曲などの総称 by 大辞林 第三版 (三省堂)』というお答えが。それを見ると今度は「音楽ではない曲とは一体?」という疑問が湧いてきました。そのような理由から、続いて『曲』の意味を調べる作業に移ります。

ウェブ辞書はすごいですね。『曲』の文字にはってあるハイパーリンクを押せば、簡単に目的地へと飛ばしてくれます。ぶらり旅のようなものを楽しむときは紙の辞書を使うが好きですが、お目当ての物がはっきりしている際はこれに限ります。

…話を戻しましょう。音楽とは関連性のない『曲』の意味に関しては『不正、面白み、愛想』などが書かれていました。確かに説明されてみれば、わたしでも『曲解』といった言葉を使った経験があります。

従いまして、『音楽の曲』という説明と『楽曲』の意味が分かり、記事タイトルが確定しました。500字近くかかって、ようやく本題に入れます。本記事は楽曲とその関係者にまつわるエピソード紹介などではなく、あくまでわたし個人が「この曲とはこんな出会い方をして、特にこの部分が好きです!」と感想を語っているだけのものです。中高生が恋人と共同運営している、『◯◯夫婦』などといったウェブサイトに書かれている文章のような感じ。(今はSNSが普及したから、もしかしたらレッドデータブックに掲載されてるレベルに存在しないのかもしれないけれど)

 ※ちなみにここに記す楽曲はわたしが把握しきれていないため基本的に公演曲を除外していますので、予めご了承ください。

 

ごめんね、SUMMER

度が過ぎた愛しさを

謝ろうと思う

2010年7月7日、七夕発売の3rdシングル。暑い夏の日にお弁当か何かを買いに行った際、お店で流れていたUSENを通して一目惚れならぬ一聴き惚れしたのです。歌詞の一部を必死で聞き取って携帯電話のメモ帳に記録して、それを手がかりにYouTubeにあった動画を発見しました。SKE48楽曲の中でどれほど好きか順位をつけるとしたら、迷わずランキング外に追いやって殿堂入りさせるくらい好きです。

どこが好きだったかというと、まずメロディー。ここを気に入っていないと、歌詞を聞き取ろうとすらしていなかったでしょう。

次に衣装。ストーリーパートはシンプルなセーラー服で、ダンスパートはカラフルな夏服です。女の子たちが海で歌っているミュージックビデオって、一般的に水着で撮影されているじゃないですか。この曲は一切そのような映像がありません。残念な人には残念な情報かもしれませんが。しかし、そこがまたメロディーや歌詞の爽やかさや透明感、切なさを際立たせているような気がします。

最後が、動画3分6秒頃の松井玲奈ちゃんが「ごめんね」と言っているシーンの表情(声は入っていませんが)。ただでさえ瀕死状態なのに、ここで止めの一発を喰らいました。卑怯だ!

これをきっかけにSKE48にハマったかと言われれば、実はそうでもなくて。わたしにクリティカルヒットをくれた女の子の名前を知りたい!と公式ホームページに行ったものの、動きのある動画に比べて写真って一瞬の姿を切り取ったものですよね。おまけに参考画像は泣き顔なのにプロフィール画像は笑顔だものだから、一体どの子なのか分からなくて。今となればディスコグラフィの項目を見ればせめて数人にまで候補を絞れただろうにと思うのですが、好きなアーティストの曲を歌番組で聞いてCDリリース日にはTSUTAYAに走るような生活をしたことがなかったわたしには情報や知恵が皆無だったのです。

とりあえず巷でよく聞くAKB48の姉妹グループの子たちらしいと知ったものの、それ以上は何も分からないまま、夏の間中ひたすらずっと、少し肌寒くなってきたら頻度は減ったものの、しかし何度も何度も繰り返し観ていました。

歌詞はどこも好きすぎるのですが、ワンフレーズだけと言われたらここだろうと。しばらくしてキャッチコピーが『夏の太陽にあやまりたいくらい、君が好きだ』だったと知って、「授業中に大事な部分だろうと自主的に教科書に線を引いていたら、後で先生が同じ部分をマーキングするように指示を出した」ような気分になりました。…自分でも書いててちょっと不安になったけど、端的に表せばドンピシャ嬉しい!とかそういう感じ。

曲を聞いて「このさわやかさ…ポカリのCMっぽい」と思っていたら、同じことを考えていたファンの方がいらっしゃって、ミュージックビデオと曲を良い感じに切り貼りして作ったCM(風動画)が既に投稿されていました。カルピスver.もあるようです。松井珠理奈ちゃんが風を切って走っている姿が本当に素晴らしい。

ちなみに2012年、インドネシアジャカルタで活動する姉妹グループJKT48が、この曲でポカリスエットのCM(公式)に出ています。一瞬SKE48の音源をそのまま使っているのかと思いきや、JKT48の子たちが日本語で違和感なく歌っていたので驚きました。シングル発売から時間が経ってしまったけれど、当時の一部のメンバーも卒業してしまっているけれど、日本でもこの曲とSKE48でCM作ってくれないかなあ。

 

羽豆岬

先述の【ごめんね、SUMMER】のカップリング曲の1つ。タイトルの羽豆岬は愛知県に実在にする場所で、この歌が地域活性に貢献したということで2013年には地元の方の出資により歌碑が建てられています。わたし自身は訪れたことがないからか、残念ながら歌詞に特別心を掴まれたような感覚は特にありませんでした。しかし、どこか懐かしさやあたたかさ(※夏ですが)を感じるメロディーとミュージックビデオがとてもお気に入りなので感想を手短に。

こちらも表題作同様、NO水着です。しかし、疾走感溢れていた【ごめんね、SUMMER】とは対照的に、ゆっくりのんびりしかし確実に流れている時間が描かれています。海辺にて制服(※セーラー服ではない)ではしゃぐシーンはスローモーションで表現されていて、「もう戻れないけれど、楽しくてきらきら輝いていたあの日々」をしんみりと思い出させてくれます。…わたしにはそんな日々なかったはずなのにな。あと、間奏中に民宿の前の通りを歩くシーンと、夕暮れの中でリズムに合わせて数人ずつ敬礼ポーズを決めていくシーンが可愛くておすすめです。

 

制服のマネキン

恋をするのはいけないことか?

君の気持ちはわかってる

感情を隠したら

制服を着たマネキンだ 

セーラー服繋がりで、2012年12月19日に発売された乃木坂46の4thシングル。普段テレビと縁のないわたしが偶然観たauのCMに使われていたのを聞いて、興味を持ちました。(残念ながら乃木坂46au共に、公式からは動画が公開されていない模様です)サビのメロディーと歌詞、そして青空へ放たれた多くの鮮やかな風船の映像がたいへん印象的で、すぐさまYouTubeで検索。

しかし、発見したミュージックビデオはCMの明るくカラフルな雰囲気とは真逆のもので、膝丈セーラー服を着たメンバーが真顔でクールに踊っていたので驚きました。(単独リップシンクシーンは真顔でなかったりしたけど)SKE48の【片思いFinally】ほどの戦闘モード感はないものの、ふわふわ甘い女の子といった要素が排除されたダンスにゾクゾクさせられます。変形ピースを顔の近くに持ってきて、そのまま首をグリンと回す振り付けも何だか挑発されてるようで好きです。

あと、廊下を歩く白石麻衣ちゃんのクイーン・ビー度が高すぎます。染髪×パーマ×(画面内に数多いる女生徒の中でも希少な)腰巻きカーディガンのトリプルコンボでそう思うなと言われる方が難しいです。

いや、コミュニティの中にはルールが2種類あるじゃないですか。公式のものと非公式のもの、明文化されたものと暗黙の了解となっているもの。このミュージックビデオの中で想定される前者は校則で、後者は女子の中のカースト制度に基づく何かかと思います。なんだろう、「3年の先輩よりスカート丈は短くしちゃ駄目」みたいな。「カーディガン可愛いけど、橋本先輩ですら巻いてないじゃん。わたしらがやったら絶対目をつけられるよね…」と心の中でぼやいている生徒が画面奥にちらほらいるのでは。(※あくまでミュージックビデオ中の話です)…妄想は滾りますが、このあたりにしておきます。 

歌詞に関しては、抜粋した部分はすごく好きなのですが、全体的に見ると『僕』に対してちょっと色々言いたくなります。恋愛において自分で超える必要性のあるハードルの高さは誰しも同じではないのよ、と。少なくとも『僕』よりも『君』のハードルのほうが外野のわたしには高そうに見えるなあ。そして、『君』にアクションを要求する割には、「誰かが打った野球ボールが自分たちのところに飛んできて何か展開を変えてくれればいいのに」とやや他力本願な感じがするのです。しかし、まだまだ制服を着ている年頃の2人。制服を着ていてもコスプレと言われない年頃の2人。そのあたりを考えると、リアルな歌詞なのかもしれません。

 

本当は1つの記事にまとめようと思っていましたが、書いてみるとたった3曲の感想なのに長い長い。そして逆にスクロールバーは予定していたよりも短いものに。…というわけで急遽記事タイトルに01をつけました。これを読んで、同じような感想・感覚を持つ人が見つかれば嬉しいです。(※文章力を考えると、さすがに「これを読んでファンが増えてくれたら嬉しい」とまでは言えない)

わたしの中で【ごめんね、SUMMER】と【制服のマネキン】に共通するキーワードは「初めて」と「セーラー服」かなと思います。双方とも初めて気に入った曲のミュージックビデオでセーラー服を着ていたので。偶然とは思いますが、偶然ではなかったらわたしってちょろいですね。まあ、メロディーを気に入らないことには第一歩を踏み入れることは早々無いでしょうけど。